No Blood King

Prologue――吸血？いいえ喀血です。

🌕月×日 嵐

今日は何とも悪い天気だ。こういう日は屋敷に籠るに限る。

そういえばあの時もこんな天気だったな。屋敷に迷い混んだ人間の小娘を俺様の下僕にしたあの日と。

……今でも思い出す度に思うのだが、何で俺様はあんな性悪女を下僕にしてしまったのだろうか……。