恋にはライバルがつきものです

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中田が言うようにすんなり仲直りなんて簡単に出来るわけないし、こんな駄犬に借りをつくるのはイヤだけど、コウタくんと気まずいまま、家で悶々としているよりはマシかもと、あたしは真知ちゃんと一緒にヤツに着いていくことにした。 真知ちゃんは、 「なんでそこまで中田を先輩を嫌うの? ちょっと単純で騙されやすそうだけど、いい人じゃない」 って言うけど、あたしにしてみれば、コウタくんの親友ってだけで、中田は完全に敵なのだ。 コウタくんを世界で一番好きなのは、あたしなのに。 あの豆しば犬は、クラスも一緒。部活も一緒。 常にあたしよりコウタくんの近くにいて、あたしの知らないコウタ君の、あんなことやこんなことまで知ってる。 さらに親友って立場を利用してあんなことやこんなことまでしているに違いないのよ! 許しがたいことこの上ないわ。
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