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 もしも今、目の前に“神”と名乗る人物が現れて、「お前が今この世から消し去りたい人物の名を一人述べよ。さすれば、その者をこの世から葬ってやろう」などと告げられでもしたら、私には迷わず挙げる名前が一つある。  私は眉間の皺ひとつ作ること無く、答えるだろう。  ――私の名を。
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