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店に入った男は夏目の元まで近寄る。
「……よっ…なにくたばってんの?」
「……」
「…お前ってそんなに弱かったっけ?大事な人が待ってんだろ?」
「………俺はもう穢れたんだ…」
「それがどうした?」
「…こんな俺でも…まだ相棒って呼んでくれるのか?」
「…助けに来たぜ、相棒」
男はうつ伏せの夏目に手を伸ばす。
その手を夏目はしっかりと握る。
そして夏目は立ち上がる。
「…久しぶりだな…間宮」
「そっちこそ…痩せたか?」
夏目の前に現れたのは純平だった。
二人は血痕を辿って走り出す。
「で?何でお前がロシアに?」
「その話は後、先ずはあの男を追わねぇとな!!」
血痕を辿って走る。
「お前何で電話に出ないんだ?」
「…ノーコメントで」
「……大体察しは付いたよ」
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