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「次いで平常時についてご説明しますが、その前にお手持ちのスマートフォンをご覧ください」
アリスに促されて俺はいつの間にか手に持っていたメタリックなデザインのスマホに目を向けた。
デザインは俺のと同じ物だったから中身も俺のと同じだと思ったが、画面の中はまるで違う物になっていた。
幾つかは見たことも無いアイコンだった。
「画面が変わっている事にお気づきですか?
この仮想空間で使用出来る機能にカスタマイズされています。
機能は表示されている通り、
・メール、電話機能
・アイテム
・装備
・ステータス確認
・イマージュ図鑑
・地図
となります」
なるほど、S.E.Aの中ではこのスマホが他のゲームでいうメインメニューの代わりって訳か。
そこまで来て自分がこの状況にもう既に慣れて、自分の中で分かりやすいように解釈変換をしているのに気がついて、思わず苦笑いを洩らした。
俺って奴はどんだけゲーム脳なんだよ。
この適応力が他の所にも発揮されると嬉しいのだが今は目の前のゲームに適応するのが最優先事項だ。
そう思って別の所に向かおうとした意識をもう一度アリスに向けた。
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