第二章

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「名前教えてくれよ!友達なら当然だろ!」 「ごめん、俺人外の言葉は理解できないんだわ」 「俺もだから大丈夫だぞ!」 そりゃそうだわ。 逆に話せるとか云ったらそいつは一体何者なんだよ。 「名前!!」 「寿限無寿限無五劫の摺り切れ海砂利水魚の水行末雲来末風来末、食う寝る所に住む所、藪柑子ブラコウジ、パイポパイポパイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助」 「長い名前だな!!」 信じんのかよ!! とりあえずゴリ…黒助がアホだということが分かったところで、俺は黒助の手を引き剥がしにかかったが、人間はゴリラには勝てない。 「ナツちゃーん」 「ほいきた」 ナツちゃんが黒助の手首を掴むだけであら不思議、あっという間に離れちゃった☆ 「まさかナツちゃんがゴリラ以上にゴリラだとは……」 「誰がゴリラだ誰が」 「あいたたたたたナツちゃん素敵!ありがとう!大好き!」 「そ、そうか」 片手で頭蓋骨めしめしやられて慌てて叫ぶと、ナツちゃんは何故か機嫌よくそのまま頭を撫でた。 何で?
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