最終章

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理子side 「欲しいもの、何?」 息がかかるような距離で囁いた悠ちゃん。 欲しいもの、欲しいもの、欲しいもの、、欲しいもの、グルグルと頭の中を巡る言葉――、って無理だよ。 こんな状況で考えられるわけないしっ、 すぐ目の前に悠ちゃんがいて、何故か私は悠ちゃんの腕と腕の間の挟ーい所にいる。おまけに悠ちゃんが超レアなくらいに優しく私に笑ってくれて……。 あぁ、どうしよう……。私の思考回路はもう崩壊寸前。 いや、すでにおかしくなってると思う。 どんどん綺麗な顔が近付いてくるような気がするし、 この距離に、触れてないのに――、私の体温が伝わってしまいそう……。 心臓の音まで聞こえてしまいそう。 あぁ、やばい、これは夢かなんか? ありえない現実だよね? とうとう頭がおかしくなって妄想を作り出した? にしては、めちゃくちゃリアルな悠ちゃんなんですけど~。 心臓がバクバクと激しく音をたてていて、 ゆ、悠ちゃん、もうっ、む、無理ですっ!
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