死の真実

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「それで?…今日あんたらはどうするんじゃ?」 ちょうどフレアが食べ終わると同時に扇はそう口にする。 食べ終えたばかりのフレアは口にまだ食べ物が沢山入っているからかこちらに目配せしてきた。 それを確認した勇気は軽く溜め息をついてフレアの代弁をし始める。 「とりあえず今日はフレアの魔法を使って昨日見たあの車を探してみようと思います。…扇さんが昨日言っていたことが当たっていればいいんですが…」 「そうか…なら儂は付いて行くわけにもいかんし今日は一人でのんびりさせてもらうとするかな…。」 そう扇は言うと定位置なのか揺り椅子に深く腰掛ける。 「ん?なんじゃ?行かんのか?」 扇は自分をずっと見て一向に立ち上がる気配のない勇気を見てそう尋ねる。 そう言われた勇気は何でもないです、と言い、玄関から出て行ってしまった。 「………………まあいい。ほれ、あんたも早く行きなさい。」 ようやく咀嚼(そしゃく)を終え、呆然としていたフレアは扇に言われ勇気の後を追っていった。
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