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どうも、英雄だった俺が転生してから、もうすぐで16年が経つフォルム=ヒーギレンズです。
これは、転生する前の本名。一応ヒーギレンズ家の嫡男だった。
風の精霊シルフとして転生した俺は、女の時はシルフィードと名乗っている。男の時はシロッコと名乗っている。
何故かは知らないが、男の姿にも女の姿にもなれる。不思議だ。
そして転生した際に、辺りに充満していた魔力を大量に取り込んだせいか、魔力を大量に保持し転生してしまった。
かといって、彷徨ったままだと討伐の対象になりかねないので、人間として生活することに決めた。
魔物には種類があり、下位魔物、中位魔物、上位魔物、最上位魔物。
精霊にも種類があり、下位精霊、中位精霊、上位精霊、最上位精霊。
俺は恐らく上位精霊に位置する。魔力が充満している場所だったら、最上位精霊に匹敵するだろう。
そして、ある日森で昼寝をしていたら、狼に襲われそうになった。
実際、何も問題はなかったのだが、ある人物に助けられた。それがカイン=ヴォルテージ、貴族で英雄だ。
カインは英雄の中でも、最強の部類に入る。だが、それは素質だけ。実際はその力に振り回されてるだけ。
そして俺の事を人間だと勘違いしたカインは、俺と友達になると言って聞かなかった。
学校に行ってなかった……と言うか行く必要のなかった俺は、カインに無理やり入学させられた。大きなお世話だ。有難迷惑すぎる。
それは英雄になる可能性を持った者たちが通う学校、メルデルート学園だ。
だんだんと、カインがうざったくなってきた今日この頃。
そしてそのカインの有難迷惑はまだまだ続く。
「シロ!ここがギルドだよ!さっ、登録しに行こう!」
今、俺は男の状態なのでシロッコと名乗っている。で、カインは俺の事をシロと呼ぶ。
「あ、あぁ」
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