第七章 その娘、凶悪につき

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  守行 「ぐぅぅ!。」 和也 「どうした?、その程度か親父あ゛あ?。」 憲明 「あの親父さんが押されてる…。」  和也は守行の顔から手を離し。  次は髪を鷲掴みにして持ち上げると。顔を守行の顔に近づけた。 和也 「なんか答えたらどうだ親父よぉ。」 守行 「こん…ガキャ。  髪から手を…離さんかい!。」  守行の、渾身の一撃が和也の鳩尾に入り。  掴んでいた手を離した。 和也 「カッ…ハァァ!。」 守行 「次はこっちの番だ!。  《地獄連魔覇惨撃》。」  それはボクサーが構えるかの如く、体制を低くし。和也が怯んだ瞬間に一気に懐へと入ると。  大振りではあるが物凄い速さで和也を幾度となく殴る。 守行 「オルァオルァどしたあぁぁ!。  まだまだ序の口だぞ和也ぁ!。」 和也 「クソッ…が…!。」  和也の体が徐々に宙に浮く。  守行の一撃一撃は凄まじく。いまだにその攻撃の手を緩めるどころか、だんだん強さを増していく。 守行 「オルァオルァオルァオルァァ!。」 和也 「ごっ!…ブフッ!、ガフッ!…ガぁ!。オブフ!。」  ついに和也の焦点はずれ。白目を向いた。 守行 「これがラストだ!、味わえ!!。」  渾身の一撃が和也の腹にめり込み。  空高くへと舞い上がった。  口からは大量の血を吐き。  身体中には、まるで銃痕の様な跡に。黒く変色しつつある痣が大量に残された。 守行 「頭を冷やして詫びるが良い…。」 憲明 「か……、かっけえぇぇぇ!!。」 一樹 「まさかあの和也さえ…倒すなんて……。」 康之 「さすが獄竜会二代目組頭にして。和也の親父さんだ。」 憲明 「これで全部終わっ……?!。」 愛弓 「どうしたの?。」 憲明 「ってねーな…、やっぱ。」 守行 「んっ?。」  見ると、宙に浮いたまま和也が動かない。 守行 「クソが。」  次の瞬間、和也の目が真っ赤に染まる。 ソード 「なんだ?、どうした?。」 セラス 「クッ!、“最悪が目を冷ました”。」 愛弓 「それって…?。」 デスレックス 「アニジャーー!!。  まだいけません兄者!!。絶対になりませぬ!!。」  デスレックスの叫びが辺りを響き渡らせる。  
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