プロローグ

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――――― それは僕が赤子の頃だった。 初めての離乳食を口にして数分後、僕の背中が異様に膨らんだのだ。 尤もその事は両親から聞いた話である。 あまりにも幼い頃なので、自分自身の事ではあるが詳しくは分からない。 それは幼稚園に上がる前だった。 僕が周りの子と少し違うという事に気がついたのは。 言いようもない疎外感に苛まれていると〝正しくあれ〟と母は笑って僕の頭を撫で下ろした。 それは小学生の3学年の時。 その日、僕はどうしようもない悲しみに暮れていた。 〝強くなれ〟と父は昇る白煙を見上げながら僕の背中を強く叩いた。 それは、いつ頃だろうか。 僕が〝ヒーロー〟を志したのは…。 ――( ´∀`)悪役は清く正しく悩ましくのようです――
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