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「またリコールする人数が増えたよ。生徒会も大変だなぁ。親衛隊も半分以上減ったって聞いたぞ?」
資料を一枚人差し指と中指で摘む。
俺は露骨に嫌な顔をしてその資料を恵悟に渡した。
「……被害届?」
『名前は矢倉 斬雪(ヤグラ ザンセツ)。俺の会社に続く大手企業の社長の息子だそうだ。』
カタカタと再度パソコンを打つ音が響く。
「はぇ?」
『理事長も厄介な奴を入れたな。お前も気をつけた方がいい。矢倉の坊ちゃんに手を出した奴は実際、現在路頭に迷っている。』
手を止めて恵悟を見ると未だにポカ-ンとしていた。
俺の視線で我に返ると何故か笑顔で言った。
「静慈、心配してくれるんだ…。嬉しいよ。あの冷血と言われた会長様が…ね。」
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