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青ざめた顔はそのままで、
瞳は答えを出すことを求めている。
「彼.....」
言葉を言い終える前に、突然ドアが開いた。
「オーナー。ちょっといいですか?」
深刻そうな表情で
従業員の一人が眉をしかめ、やってきた。
どうやら、
今のタイミングは止したほうがいいようだ。
「ライブ上がるの24時だよね?」
「え?ええ」
唐突な質問に答える”ズッカー”の顔を見る前に
手早く次の機会へと回すことにした。
「じゃあ、ハコ代の精算(ライブハウス使用料)終わったらさ。
事務所に寄ってくれる?
その時に話をしようか」
「あ、はい」
不安げな表情を湛えたままの青年を残し、
部屋を後にした。
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