コーヒーの彼の正体は

24/24
27220人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
彼が崎田さんの同僚だからって、 別に私には関係ないこと。 仕事でもプライベートでも 彼と関わる予定なんかない。 でも、なぜ裏切られたように、 こんなにショックなんだろう? なぜ、何かを失ったみたいに、 胸が痛いんだろう? 胸のモヤモヤを吹き飛ばすように、ドサッと音を立てて資料を机に置いた。 「さ、片付けよっか。 次、打ち合せだから早く戻らないとね」 表情が強ばる私に三浦君は何か言いたげだったけれど、強引に会話を切り上げた。 三浦君の手に、 彼の名刺を残したままで。 (第二話へ)
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!