無題

29/41
3376人が本棚に入れています
本棚に追加
/190ページ
目は冷たいまま、恒は口角だけを上げ笑顔を作った。 そして… 「どういう事だと思う…?」 そうニヤリと笑い呟いた。 その言い方に充くんは少しキレ気味に言葉を続けた。 「純とお前は友達… 親友じゃなくて兄弟だった。 そういう事だよな?」 さっきの会話からすると、充くんの言ってる事が正しい、と思う。 「純は一人っ子ってあたしは聞いてた。 家族と離れて一人暮らししてたのと…何か関係があるの?」 純は彼女だったあたしにも家族の話はしなかった。 いや、正確には避けてたんだ。
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!