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「っていうかご飯・・・」
荷解きに必死になっててすっかり忘れていた。
「あ、作っておいたよ。 ありあわせだけど。」
「え、ほんと?」
「今温めるから、休んでな」
「うん。 やった♪」
恭介、本当になんでもできるなぁ・・・あんなにあった書類もすぐ終わらせちゃうし。
僕なんかがもらっちゃって、ほかの女の子に申し訳ないよ。
まぁ、かといってあげる気はさらさらないけどねっ!
でももし恭介が僕より好きになった人がいたら・・・
「ほら、出来たよ。」
「わーおいしそうっ!」
そんなこと、起きた時に考えればいいよね。
いまはただ・・・この幸せがずっと続けばいいなって、思う。
―理事長室
「ふむ・・・やはり入寮者はたくさんいたか。」
「はい・・・ちょっとこっちでは選べなくって。」
「まぁあらかじめ予想は出来てたことだ。 えーっと・・・どこにやったかな・・・?」
理事長は引き出しをガサゴソと漁る。
「これだ。」
「生徒のリスト・・・ですか?」
「現状寮生活に問題があるもの10名を優先順にしたリストだ。上から5名をとりあえず入寮させることにする。」
「え・・・あの、でも4番目・・・ひなた君以外の生徒は入寮書が出ていませんが・・・」
僕的にはひなた君が寮生活に問題があること自体が驚きだ。
「しかし現に寮でトラブルを起こした者だったり、健康的に不備のある生徒だ。 あとで優君から放送で呼び出して伝えてやるといい。」
「あの・・・他の入寮書を提出した人は・・・」
「プリントを通じて連絡しておこう。 それじゃ、頼んだぞ。」
「は、はい・・・」
リストを受け取り、理事長室を後にした。
名前と事例を確認すると、ひなた君は同僚の仲間とのトラブルが原因・・・。
優先順位一番の人は同僚との暴動、二番目は学校不登校・・・
4番目は健康不全、5番目は成績不全・・・
これ・・・僕一人で解決するの・・・?
すごく大変そうなんだけど・・・が、頑張ろう…!
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