ただいま。

18/18
234人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「っていうかご飯・・・」 荷解きに必死になっててすっかり忘れていた。 「あ、作っておいたよ。 ありあわせだけど。」 「え、ほんと?」 「今温めるから、休んでな」 「うん。 やった♪」 恭介、本当になんでもできるなぁ・・・あんなにあった書類もすぐ終わらせちゃうし。 僕なんかがもらっちゃって、ほかの女の子に申し訳ないよ。 まぁ、かといってあげる気はさらさらないけどねっ! でももし恭介が僕より好きになった人がいたら・・・ 「ほら、出来たよ。」 「わーおいしそうっ!」 そんなこと、起きた時に考えればいいよね。 いまはただ・・・この幸せがずっと続けばいいなって、思う。 ―理事長室 「ふむ・・・やはり入寮者はたくさんいたか。」 「はい・・・ちょっとこっちでは選べなくって。」 「まぁあらかじめ予想は出来てたことだ。 えーっと・・・どこにやったかな・・・?」 理事長は引き出しをガサゴソと漁る。 「これだ。」 「生徒のリスト・・・ですか?」 「現状寮生活に問題があるもの10名を優先順にしたリストだ。上から5名をとりあえず入寮させることにする。」 「え・・・あの、でも4番目・・・ひなた君以外の生徒は入寮書が出ていませんが・・・」 僕的にはひなた君が寮生活に問題があること自体が驚きだ。 「しかし現に寮でトラブルを起こした者だったり、健康的に不備のある生徒だ。 あとで優君から放送で呼び出して伝えてやるといい。」 「あの・・・他の入寮書を提出した人は・・・」 「プリントを通じて連絡しておこう。 それじゃ、頼んだぞ。」 「は、はい・・・」 リストを受け取り、理事長室を後にした。 名前と事例を確認すると、ひなた君は同僚の仲間とのトラブルが原因・・・。 優先順位一番の人は同僚との暴動、二番目は学校不登校・・・ 4番目は健康不全、5番目は成績不全・・・ これ・・・僕一人で解決するの・・・? すごく大変そうなんだけど・・・が、頑張ろう…!
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!