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未知の土地に何の準備もせずに踏み込んだわけだ、方位磁石どころか食糧すら持ってきてはいない。
一体ここに何をしにきたのやら…
浮かぶ答えは一つ。
死ににきたんだ
現実の世界の研究者たちが人生をかけて見つけようとしているこの場所で。
現代人には多いことかもしれないが、死ぬ時は一人で死にたいということからここを選んだ。
死に場所を探してウロウロするのはどこかにまだ生きたいという望みがあって死ぬまでの時間を無意識に引き延ばしているらしい。
俺はそれが少し豪華になっただけだな。
死ぬ理由？
……。
なんだったかな、それも忘れてしまった。
まあ良いさ、さあ死のうじゃないか。念願の死に場所だ。
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