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しかし終わりは来るもので。
その場に僕は倒れ込む。
近付いて来る足音には力が無い。
きっと彼ももう限界だったのだろう。
『ああ、もう少しだったのに』
でもこれでいい。
これでようやく死ねるのだから。
彼は僕が倒れ込んでいるのを見つけて、息を整えながら近付いて来る。
その右手には銃を握り締めて。
『…すまないな』
青い瞳で僕を見詰めながら彼は口を開く。
謝る必要なんか無いのに。
僕は死を望んでいるのだから。
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