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そんな日々がしばらく続くと、満里奈の中で、何かが少しずつ崩れていった。
だんだんと満里奈は、
授業中以外は自分の教室に居なくなった。
休み時間の度に、廊下をうろうろ歩いたり、
違うクラスに行ってみたり…。
幸いにも、満里奈をはぶっていたのは、満里奈のクラスの子達がほとんどだったので、
他のクラスに行けば、誰からも酷い事をされる心配はない。
でも、満里奈はそれまでずっと、狭い世界で生きてきた人間だ。
友達と呼べる相手は、いつも決まって、クラスで近い席になった子だけ。
"他のクラスに行く"という行動自体、満里奈にとってはかなりの変化だった。
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