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ここに来るといつも
楽しげな声しか聞こえない。
ここにいるとずっと
愛しいあの子の声が聞こえる。
きゃっきゃとはしゃぎ、走り回るキミに
「あの丘まで競走しよう!」
と持ちかけては、
いつも、見るたび大きくなっていく背中を追いかけていく。
十数年後、境界線を越える日が必ずやってくる。
いつまで見せてくれるだろうその背中を。
いつか
容易に手の届かない距離が開き、
背中が小さく見えようとも
どれだけ時を経、
どこにいたとしても
絶対
見失いたくはないんだ。
行く先がキミらしく、誇らしく歩んでいく姿を
見続けていきたいんだ。
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