案内、遠慮します。

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「生徒会席が二階にあるから一階より豪華だったよ。」 進む勇さんについて行けば、窓側のテーブルの一つに、目立つように理事長とテーブルクロスに書かれていた。 「………大胆な文字ですね。」 「彼は、歴代唯一の外部生の会長だったからね。」 つまり、これはその人の仕業なのか。 「まぁ、昔話は今度にしてお昼にしよう。」 椅子を引き、座るよう促される。 背広の内ポケットから金色のカードを出し、テーブル上にあった小さな機械に差し込む勇さん。 「…カードを入れれば、自動で画面が表示される。あとは、タッチパネルで操作できるよ。」 渡された機械を操作すれば、多彩なメニューがあり美味しそうだった。 だが、いかんせんどれも高い。 値段に困惑し、勇さんに目線を送る。 「…僕がご馳走するから、好きなものを選びなさい。」 僕は和食Bセットね、と勇さんが言うので、慌ててオムライスを頼んだ。
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