第二話(仮)

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気侭に歩いていたため、人通りの絶えた路地裏で、表通りから離れている。 そこに現れたのは、褐色の肌にサラサラと風になびく金髪……しかし、この寒さに似合わないサーフボードを携え、海パン一丁の変態紳士───────マリンちゃんだ。 「やぁ少年!ピンチのようだね!」 変態紳士-もといマリンちゃんは、きれいな並びの真っ白い歯を輝かせ、爽やかな笑顔でこちらに歩み寄ってくる。 俺の頭の中でいくつかの選択肢が思い浮かんだ。 逃げる 戦う(黒づくめ) 戦う(マリンちゃん) 捕まる、だ。 まず、一番危険であるのは『戦う(黒ずくめ)』であることに違いないが、だからといって無事に逃げられる保証も、捕まって何をされるかもわからない。 という訳で俺は────戦う(マリンちゃん)を選択した。
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