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―昼時―
深夜にまで及ぶ仕事をしていると、このくらいの時間まで寝てしまうのは当たり前で。
それでも今日は早く起きて、恋人が起きてしまう前に準備を終わらせようと思っていたのだが…。
今日は久しぶりの休みとあって、まだ寝ている恋人を起こさないように気を付けながら洗濯や家事に追われていて。
手を付けたのは今から大体1時間くらい前だったりする。
チョコを丸めながら時計を見、そろそろ起きて来る頃だな…昼食の準備もしなきゃ…と思っていると、こちらに向かってくる足音が聞こえてきた。
「レイさ~ん……ん、甘い匂い…?」
「あ、皆奈」
テーブルで作業していた為に隠すことも出来ず、恋人に知られる事となった。
「チョコ、作ってたん?」
「うん。今日はバレンタインだから。皆奈が起きてくる前に完成させて、びっくりさせたかったんだけどね。丸めるの終わらせちゃうから、お腹空いてると思うけど…もう少し待ってて」
「ん、えぇよ」
レイの対面に座り、工程を見守る。
数分後、最後のチョコを丸めバットに置いた。
「じゃ、すぐご飯作るね」
「待って」
「?」
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