†6.

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「BL的には額と額で熱を計るのが定番なんだけどなぁー。」 「黙るッス!」 構える順作くんのカメラをイチズくんが取り上げた。 「額と額?」首を傾げながら、タマちゃんの顔を見上げるアム。タマちゃんの顔は益々赤くなり…下を向いてアムと目を合わせた途端に…………………ポタリ……………。 「小日向様が泣いていらっしゃる?」 「「いえ、アレは鼻血だよ和光くん…。」」 「え?」 仔猫ちゃんがハンカチを差し出すのと、香哉くんがタマちゃんからアムを拐ったのはほぼ同時で…。 「珠樹………ヤ…ラシ…。」 服の袖口でアムの鼻先に着いた血をゴシゴシ擦ると、腰を屈めて鼻の頭に小さくキスを落とした。 「コレデ…ョ…シ。」 「何がいいんですか…放しなさい、この駄犬!」 「お前ら、ふたりともそのチビから放れろ!人目を考えんか!」 生徒会が揉めているようだ…。
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