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華桜街
華桜街は憧れの場所
華桜街は夢の場所
そんな物は嘘
そんな物はまやかしさ。
ウチらが夢を与えているだけ
この御國が
華桜街と言う匣の中に
無理くり “理想”を詰め込んだ。
それ故にほら、
一度入った女達は、努々娑婆に出ることが赦され無いのさ…
足抜けしようものなら厳しく折檻される。
旦那様に買って頂けるまで、沢山の旦那様達に夢を売らなければならないって訳さ。
例えそれが “偽り” であっても
その中に “本物” があってもね。
そう。
外の世界は御上の領分だ。
軍人様の領分だ。
此方側も外側も
大した違いは無いってのに…。
意地の悪い世の中だねぇ。
結局さ、
どちらに転ぼうが
この “匣國” からは出られやしないのさ。
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