隆と彩子のイトジロ観察 7

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「彩子、俺にもたれかかっていいぞ。」 真似してみたい俺の気持ち。 「ん?家に帰ったらね。」 耳元で囁かれて、ニヤつく俺。 ふふん、今夜は寝かさないぞ!!! つっても、彩子は寝つきがいいからあっという間に寝るんだよな。 で、寝起きが悪い。 そんなところも可愛いんだから仕方ない。 「あれ?イトちゃん、寝ちゃったんだ。お兄ちゃんがいないと酔っ払っても寝ないって昔、言ってたんだけど。」 見事に次郎にもたれかかって撃沈してる。 「へぇ。お兄ちゃんがいなくて酔っ払ったときはどうやって帰ってたの?普通に?」 「そう、なんか、途中で飲み過ぎたって気が付いたら、それから飲まずに割と普通に帰ってたと思いますよ?」 次郎、お兄ちゃんといまだに同類!!! 笑える。 いや、お兄ちゃんと同じくらい気を許してるってことか。 あながち、最初の頃にお兄ちゃん呼ばわりされてたのも、アリだったってことか。 あぁ、ニヤニヤが止まらない。 「なぁ、彩子、二人、どう思う?アレでも深い関係にはなってないか?」 「んー。なってないんじゃない?だって、付き合って2カ月でしょ?イトちゃんだし。で、ジロさん溺愛してるしデレデレしてるし。もう、一緒にいるだけでいいって感じしない?」 言われてみれば・・・。 いやいや、次郎も男だし、欲求はあるだろ。 憐れな次郎。 難攻不落なイトちゃんにどう攻めるんだろう。 笑える。
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