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突如として本性を表した三人に、老人は驚いたようだったが、
「あんたはッ……」
犬歯を剥き出しにして飛びかかるラムダは、一瞥すらしないまま手を振り上げる。
「ここで殺す!」
指を斬り落とし、短刀を移植したような──斬る以外何もできない形状に変化した指が、不可視の結界に食らいついた。
同時に、右腕が薄く血を噴いたが、彼は止まらない。
「それが、どぉしたァ!」
自分の体が赤く染まるのも厭わず、立て続けに斬撃をお見舞いする。
時折、鞭のように尻尾を振り下ろしたり、獣と化した足でキックを放ったりと、格闘攻撃も加え始めるが、結界はびくともしない。
「ふ……ふん! 何をしようと無駄じゃよ!」
あまりの気迫にたじろいでいたジョルドだが、思い出したように鼻で笑う。
「この結界は、供給所のシステムと直結させておる! どんなに攻撃しようとも、すぐに魔力を得て修復するわい!」
(まあ、そうだろうね)
理事長は平坦に考えながら左を見る。この装置も、件の結界に守られているに違いない。
ほぼ無限に再生する上、攻撃者にダメージを跳ね返す鉄壁。破るのは至難の業だ。
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