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"アイリside"
「…この辺り、かな?」
「あ、スズランごめんね~。先に行っちゃって~」
「別にいいよ。【転移】が使えるようになった所を見せたかったんでしょ?」
ありゃりゃ、スズランにはバレてるね~。
んー、でもまぁ普通に考えればそうなるよね。
「さて、それでは今からアイリ・エルバートのBランク昇格試験を始めます。試験内容はクラノ森にてハードエイプマン20体の討伐。行動開始!」
「よっし、行くよ~」
でも、びっくりしたなぁ。スズランとレンゲ君、いつの間にかSランクに上がってたもん。
それも二人の正体を知ってれば納得物なんだけどねぇ~。
「……あっちみたい」
無属性中級魔法の【サーチ】で標的の大まかな位置を探る。
幸い、余り離れてる所にはいないみたいで良かった~。僕って体力には自信が無いから。
じゃあ、体力を少しでも付ける為に群れの所まで走って行こっと。
「『オラクル』。それじゃ殺るぞ~」
「あ、アイ? 字が可笑しい様な…」
? 字って何の事だろ~?
「ま、まぁいいや。それよりもてきぱきと行動、ね?」
「了解しました、試験官さん~」
「…アイってどんな時でもマイペースだね」
いつでも平常心は僕の特技みたいなものだからね~。
流石にスズランとレンゲ君の正体を知った時は動揺しちゃったけど。それは仕方ないか。
「アイリ・エルバート、いざ参らん~」
「…見てる方が気が抜ける気がする」
ふぇ?
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