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「沢野珈琲店で、どうだ?」
うららかな昼下がりの役員室、
とっくにみんなでつくった弁当を平らげて、
若いけどムダにイカツイ顔の警備部長・角田のお手製ティラミスとイチゴ大福を、
「いや~ん、角田さん、
顔に似合わない繊細なお仕事、
これ、社食でティータイムで出せるんじゃ?」
と、業務推進室のマネージャー、オネエ沢野が、
角田さんのむっとした顔に気付かず褒めちぎっていたときに、
まだ年若い社長、矢島が楽しいことを思い出したように、無邪気に言った。
この社長、実に切れ者なのだが、時々朗らかに訳の掛からんことを言う。
秘書課長兼突っ込み隊長眞田は、
取りあえず入れとかなきゃいけない突っ込みを用意する。
「社長、
……社食をオカマバーに
なさるおつもりですか?。」
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