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「名は?」
「断鬼。断つに鬼で、断鬼」
「……恐ろしい名だな」
「えーそうか?俺は格好良くて好きだぞ!」
「単純バカが」
「急に辛辣っ!?」
でも実際、名前は結構好きなのは本当だったりする。
″断つ。それはまるで鬼の如く″。
勝手な解釈だが多分、こんな意味を持つのだろう。
要するに相手にとっては意外と鬼畜なんだよ、断鬼の能力。
……別にルヴィよりは多く魔力は込めていない筈だが、魔鉱石は魔力の本質を感じたのかね?
知らねーけど。興味ないし。
知ろうと思えばいつでも知れるしな。
魔武器の話題は終了し、急にルヴィが俺へ向けて色々と罵詈をぶつけ始めた頃、女子3人も魔武器が完成したらしい。
「エル!終わったわよ!」
「うわっ!」
唐突に横からユウナの声が聞こえたかと思えば、俺の肩に強い衝撃が与えられた。
ぐらりと身体が揺れ、受け身がとれず地面に尻を着き痛みを感じた時、″押された″ことに漸く気が付いた。
「いっつー……」
結構本気でやったな、ユウナめ。
顔を歪めつつじろりとユウナを睨んでみるが、既に彼女はルヴィしか視界に入っておらず、自身の持つ魔武器を満面の笑みで見せている。
くそ、最近マジで俺の人権が全く無い気がする……。
「……ハァ」
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