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これはまずいと俺は顔を上げた。
「な…んで…俺…成田と…仲良ぐな"り"た"い"の"に"ぃぃぃぃ!!!!!」
大号泣している。
めんどくさいな、こいつ。
放っておこうかなと席を離れようとすると、
「おい…成田がマリモ泣かしたぞ…」
「うわ…あのマリモすごい泣いてるんだけど…」
クラス中の視線が俺達に突き刺さっている。
このままマリモを残したら明日から俺には薄情者というレッテルが貼られるであろう。
ただでさえ肩身狭いのにもっと狭くなってしまう。やべぇ。
と、悩んでいたら
キーンコーンカーンコーン…
チャイムが鳴った。
たぶん授業開始のチャイムに感謝することは後にも先にもこれだけだろうな。
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