194人が本棚に入れています
本棚に追加
/75ページ
~追加標的~
「……ここで遊んでいた?」
まるで、魂がぬけたかのように
操り人形の如く
男は隣にいる男に聞いた
「そうだよ。ここで遊んだんだ」
「僕は、僕は」
にこにこと笑う笑顔の奥には悲しさを滲ませる閃光が一点を貫く
「僕はみんなから……クラスのみんなから………好かれてた?」
「少なくとも僕よりはね?」
一歩、一歩、また一歩と進む
その先には不気味に輝く月があった。
「歌音が上手く先導しているみたいです」
「そう、じゃあ、こっちは……なにもしない」
とまるでずっこける回答
「ねぇ……?空って1つなんだよね?」
「そうですね」
「じゃあ、いつかは逢えるのかな?」
「近くない未来で」
男と女の子は空を仰ぐ
そして、南を向いて男が何かを口にした
To be continued
最初のコメントを投稿しよう!