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柔らかそうな少しカールのかかった髪はいつも触りたいと思っていた。 撫でてみると指通りが良くて滑らかだ。 非の打ち所のない外見についつい見惚れてしまう。 ホントに私なんかでいいのかな? こんな人を一人占めしてバチが当たりそうだ。 そんなことを思いながらふと見ると大くんの目が私を捉えてた。 頭を押さえられ不自然な体制でのキス。 「何見てたの?」 「キレイだなと思って見惚れてた。」 「外見なんて借り物だよ。綺麗な顔なんてすぐ飽きる。 大事なのは中身だよ。優菜とは中身で繋がっていたい。」 「うん。」 綺麗な人はそれなりに悩みがあるのかもしれない。外見の綺麗さだけで騒がれて中身を見てもらえないまるで飾り物のように扱われてるような気分になるのかな? 私は想像しかできないけど…。 大くんは外見より中身重視ってことは間違いない。 それで私?…と思うとちょっと複雑な気持ちになるけど、大好きな大くんに唯一の人に選ばれたんだからやっぱり嬉しい。
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