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「やれやれ、参ったな」
見渡す限り真っ白な世界だ。
足元を見てみても影のひとつも無い。
服の中を覗いても同じ。
「走馬灯が流れてないのに、何故(ホワイ)?」
『君が死の一歩手前だからね』
「遂に俺、人を轢いちまったか」
『いやいや、人間の脚力程度のしかもあんなとろいスピードでトラックを吹っ飛ばせる筈がないって』
…………トラック…へ?
トラック…だと!?
まさか…。
『安心して?君はトラックに引かれた方だから』
「というかズケズケと人の心を読まないでくれ、ボケに困るだろ?」
『寧ろツッコミを要求するよ!?』
よしよし、期待通りのナイスツッコミ。
『己れ、デ○ケイド』
……古っ。
『それよりも…お前はまだ死んでいない!!』
ズッキュゥゥゥゥン!!
「な、なんだってー!?」
やっべ、あまりの斜め270°な展開にふざける暇が無かったわ。
『ギリギリ…救命措置で命繋がれてるけどね、お・じ・さ・ま(フッ』
うっざ。
何このバー○ビーモドキ。
嫁さん貰って、子ども出来て、仕事見付かって、やっとヒモニートから脱出できたってぇのによー…。
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