229人が本棚に入れています
本棚に追加
/2544ページ
不可視結界を解くと現れたのは、また結界
中には、結構な大きさの水晶玉がある
緋影は腕を組み、顔を近づけて考える
「………………これ………『あの人』の…神力…だよね?……それをどうするの?」
「お前…前に、神王神の源と意識を分けた事があったな?……それと同じ事をしてほしい」
緋影は水晶玉の中の『神力』に指さし
「…意識があるって言うの?……分けてどうするの?」
「……分けて…『神力』は世界の中心に、『意識』と言うかなんと言うか…『それ』は消滅させたい」
緋影が、人間以外の者は嘘が吐けない事を知っている為、シュヴィは『本当の事』が言えず、言葉を濁した
彼女は何も言わず、水晶玉を2つ出し
「こっちの水晶玉に、意識を入れるよ…消滅させるんなら、神級炎を水晶玉の中に入れるから…流れ込む瞬間から、炎で消滅していくし…『神力』はこっちの水晶玉に入れる………それでいい?」
シュヴィが頷くと、緋影は神級炎を1つの水晶玉の中に出した
そして集中して『神力』と『意識』を、2つの水晶玉の中に分けて入れていく
左手の水晶玉に銀色の光が集まり、右手には黒い筋状の物が炎に焙られ消えていき、その様子をシュヴィは静かに見守っていた
最初のコメントを投稿しよう!