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第143幕 ナイトの正体
「闇の性質が変わる……?そんな事考えられるのか?」
ドレークはヴィランの方を警戒しながらピュテアスに尋ねる。
ヴィランが纏っている闇……というよりヴィラン自身の経緯から考えて闇の性質を変える事が出来るなど思いたくなかった……。
もしも本当にそんな事が可能ならば………………ぞっとする話だ。
しかしピュテアスから返って来た言葉は、ドレークにとって望まぬ内容の返答だった。
「そうだな……そう思う気持ちも分かる。だが従来のデータが反応しなかった以上、性質が変わったとしか考えられない。だけどまるきりがらりと変えた訳ではないだろう……。……そうだろう、ヴィラン?」
すると、ピュテアスはドレークにそう答えた後、ヴィランの方に強い眼差しを向けた。
「……彼の力と結合したな……?」
「フフフフフ……実に勘が良い……。伊達に癖のある人生を送ってきたS.E.A.を束ねるリーダーを務めているだけはある。それと私は構わないのですが……ここにいて良いのですか?」
「……っ!キョウに何したの……!?」
ヴィランの言葉に思わずアンは反射的に声を上げる。
「……ヴァスコから聞いた。ナイトが先にここに来ているそうだな」
「フフフフフ……」
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