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プロローグ
とある火山。
その火山は普通の火山とは少し違い、2種類の火山の複合体のような形だ。
片方はドーナツ状の火山、もう片方は円錐状の火山。
ドーナツ状の方はもう噴火する兆しもなく、既に死火山となっているが、もう片方の円錐状は時々噴火する様子を見せている。
そして、その円錐状の火山の火口付近に、1人の男が立っていた。
髪は赤黒と輝き、身体は白いローブに包まれている。
「…………」
男は口端に微かな笑みを浮かべながら、火山の周りの風景を見下ろし始めた。
そこから見る景色は絶景と呼ぶに相応しく、色んな町を一望出来る。
「……ハハハハ……フハハハハ……」
男は中から込み上げる様に静かに笑い始め、その後我慢できなくなったのか突然高笑いし始めた。
「ワッハハハハハハ!もうこの七つの海は私のものだぁっ!……確か彼女はメアと言っていたかな?もう私を止める事はそう簡単な事ではない。さあどう私を止める……!?止めるものなら止めてみろぉっ!」
男はそう叫びながらも、尚高笑いは続く。
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