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「アイスうっんめぇ」
「……色んなもんどうでも良くなるくらいうまぁい!」
新世界のスーパーでも入ったのかくらい、何でもかんでも目につくし買いそうになるのを我慢しつつも飲み物やお菓子と友達の家に行く時の買い物をした
そしてそれぞれ好みのアイスを買い歩き食い、夏のアイス最高じゃ~~ん!?!?
「……かんざぁい?」
冷たいアイスにかぶりつきながらも、何だかさっきより……いや元から口数の少ない神崎が辺りを見回りしている
「何?もしかして道間違えるとか、そんなんじゃないよな?」
全くもって俺の言葉は届いておらず、口にアイスを咥えたままキョロキョロ落ち着きのない感じだ
「神崎!?」
「はっ?……んだよ、いきなり大き声出してんじゃねぇよ」
「いきなりじゃないですぅ~!さっきから声かけてたよ、どうしたん?」
怪しげな態度に思わず悪態をつけてやろうと思うも、何かに気付いたか神崎がピタリも足を止める
「か……」
声をかけようと思う前に誰かの駆け寄ってくる足音に気付き、前を向いた瞬間驚く間もなく神崎にくっつく女の子が居た
「久々の和君だ!!おかえり!おかえり!おかえり!!」
「うるせぇ、うるせぇ、うるせぇ!」
誰?と聞く前に少し騒がしい女の子が俺に気付き、目を見開くも「和君、お友達連れてくるって嘘だと思ってたー!」と大きな声で笑い圧倒される
「どうもイマジナリーフレンドの朝日奈です」
「おい、何がイマジナリーフレンドじゃい……もう賞味期限切れの腐りかけ男が」
「腐りかけじゃねぇよ!もう腐ってんでい!」
腐りかけの言葉に女の子は首を傾げるも、来た方向へと首を向けて手を振る
「うげげ」
「おにーーいちゃーん!和君ほんとにお友達連れてきてるよォ!!」
嫌そうな顔の神崎と嬉しそうにピョンピョンする子に、心ぴょんぴょん……というか本当に兄妹なのかと疑うくらいの温度差がすげぇ
「なんであんたも来てんの……」
「こらこら、人前で兄に向かってあんたとか言うなって…」
「あ、こんにちは……神崎君の…えっと?お兄さんと…妹さん。今日からお世話になる朝日奈です、下の名前は誠といいます」
いきなりじゃなかったが妹(だと思う子)が手を振っていた、見るからにお兄さんと言える雰囲気の人へと会釈をする
「誠君!初めまして、こちらこそ夏休みなのに暑い中来てくれて嬉しいよ。早くお家に入ってお茶でもどう?」
喋り方と言い雰囲気もそうだが、爽やかハンサムだし神崎の兄ながらの顔の良さに…学校でもイケメンは沢山居たがこの中身もイケメンな人間って……やばいじゃん…めっちゃ攻めじゃん(真顔)
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