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「神崎のお母さんめちゃくちゃ美人な上に、飯も出来るって凄いな~!憧れのママ……てか神崎んちママ2人じゃん!!」
優しさに~~包まれ~~たならぁ~~と心踊り、神崎の部屋に敷いてもらったお布団にダイブしてバタバタと泳ぐ
飯を食ってる最中ににこやかな神崎母と爽やかなお兄たま、そしてニッコニコの妹ちゃん。質問攻めになれたものの愉快な晩餐だった……しかし母上がお腐女子様であるかは確かめれなかった
「神崎の部屋、もっとオタク~!って気がしたけど全然じゃんポスターとかフィギュアや、抱き枕とかあるかと思った~!」
「オタク偏見クソ野郎はお黙り、そもそもバイトも出来ねぇ高校生がそんなの持ってねぇよ」
「はえ~神崎だってホモ偏見野郎じゃんか、まぁいいけどさ。てか、お兄たまいいなぁ~」
兄弟や姉妹の憧れにうだうだと言いながらも、ベッドにて寝床作りをする神崎を見る。フィギアやポスターはないものの何故かベッドに日常アニメの女の子主人公みたいに、ぬいぐるみやらが沢山ある
その中に寮で見たアイツもいるが、何故そんなに?と見ていたら俺の視線に察したのかその中でもシンプルなクッションを顔に投げつけられた
「ぶふっ」
「彩希の私物が俺のベッド占領してたんだよ、分けてやる」
「人の顔に投げて分けてやるって乱暴ちゃんじゃん、てかなんか人の私物を寝床にしてるっておま……アレじゃん発情オメ」
俺が最後まで言う前にぽふりとクッションに埋もれてしまい「おい」と言うも、無言の神崎に座っていた腰を上げ本当に寝てるのかと顔を覗き込む
「ほんとに寝てんじゃん……のび太くんかよ」
というか寝方が胎児みたいに縮まってるし、ぬいぐるみに埋まってるしで完全にこれ……俺ジブリで見たことある気がするぞ
お泊まり会なんだから恋話で盛り上がるみたいなイメージをしていたのに、そもそも神崎と盛り上がる話もくそもなかった
「こいつ、ひねくれた性格と口の悪さなかったら……いやだからラノベみたいなホモハーレムなのか?」
そう考えながらもまだ眠気のない頭のまま、そっと部屋を出てトイレに行くついでに1階へと降りていく。他人の家の中を1人で歩くのってなんか緊張するな
「わっ、誠君まだ起きてたんだ。意外と夜更かしさんだね」
「神崎のお兄さんこそ~」
風呂上がりなのか濡れた髪の毛で、少し火照った顔のせいでさっきまでママだと思っていたのにちょっとえっちなお兄さん感が増して俺の心が揺らいだ
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