あの頃、まだ幼かった僕らは無邪気で

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言いつつほのかに頬を赤らめる純情な少年を悠里は面白そうにニヤリと眺める。 「んんー? フウマ君はオレがいないと飯も寂しいのかなぁ?」 「うん、ユーリがいないとつまらない」 「お前そこはムキになれよ…んー、ありがたいけどやめとくわ。腹減ってねーの」 「そう…」 「そんかわり、ちょっと貸して」 「うん…、え? なにを?」 にまっと、企みありげな小生意気さで笑う悠里。 気の強そうな猫目が挑戦的に細められるといつも心拍数が飛び上がってしまう楓麻をよそに、さっさと桜の木の下に腰を下ろして。   ばしばし、と自分のとなりを叩いて示せば、楓麻はぱちぱちと丸い目を瞬かせながら、示されたとおりそこに腰をおろす。
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