5.吸血鬼

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 とりあえずその後、「人に教えてもらうより自分で調べた方がためになる」的なことを告げ、ピンチを脱出した。  流石に無垢な女の子に説明するのは無理だから。  親に知られでもしたら、どうなるか……  想像するだけで肝が冷える。 「あ、到着したみたいだね」  とあるホテルの前でバスが停車したようだ。  先生方に促され、宿泊場所を見やる。  マジかこれ……  学生の身には余る豪奢なホテルがあった。  白を基調とした20階はありそうな建物が中央にそびえており、敷地内には30m四方はある噴水がある池。  綺麗に剪定されている芝生。花壇いっぱいに花が植えられていた。 「ほ、本当にこんな場所に泊まっていいの?」  平井さんが呆然とした様子で呟いた。 「確かにこれは予想以上ですね」 「ああ」  新堂も驚いていた。 「あの噴水はあれでやがりますね。  夜にショーでも行うのですかね?」 「まぁ、広さ的には問題ないでしょうね」 「ふむ。  それなら是非とも見たいです」  しかしリアは楽しんでいて、ツンあずはさも当たり前のような反応を示していた。  これが格差というものか……
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