その頃の勇者

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‐とある脇役 side‐ 俺たちは謎の光に包まれると…すごく広い部屋にいた。 「和也、大丈夫かい?」 声のする方に向くと俺を巻き込んだ元凶、霧矢 龍也(キリヤ タツヤ)がいた。 コイツはゲームやアニメなどに出てくるような主人公だ、しかも、かなりイケメン。不良に襲われた奴を助けるとそいつが女でこいつに惚れる。溺れた女を助けると美少女で、やっぱり惚れる。など、まぁ、一級フラグ建築士だ。 ただフラグを建てるなら、まだいいが…コイツはかなり鈍感なんだ。 例えば、こいつに惚れている女の子が顔が赤くなっていると、コイツは無意識で額をつけて熱を測り…顔を更に真っ赤にした女の子は足早に去っていった。それをこいつは…「風邪かな?」と言った。 分かるだろ…いきなり好きな男の顔が近くにあると恥ずかしくて顔が赤くなるだろ。 そんな感じでこいつにはハーレムがいた。そいつらはいつも俺が一緒にいるから俺に対して「龍也といたいから離れろ!」って言ってきた。 俺だって離れたいっツーの…だけどこいつは「大丈夫だよ!きっと仲良くなれるよ!」って言って離れない。 そんな感じで、俺はこいつが起こすトラブルに巻き込まれるのだけど…ついに異世界召喚とは… 「和也…どうしたの?」 「…あぁ、大丈夫だ」 自己紹介してなかったな。俺は大村 和也(オオムラ カズヤ)って言うんだ。 「それにしても…此処はどこだ?」 「確か…僕らは家に帰る途中だったよね」 「あぁ、それで光に包まれて…」 逃げようとしたら、巻き込まれて…あぁ!? 「そう言えば、近くに女の子がいてそいつも巻き込んだんだ!」 「えー!?」 周りにはそんな奴はいないし… 「周りにはそんな子はいないよ!?」 「じゃあ、別の場所にいるとか?」 可能性は高い…どうするか…
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