プロローグ

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青の国が所有する孤島 そこには複数の『彼等』がいた。 「…お疲れ。どう?」 「大丈夫。今日も平和だよ」 勇者のクローンとして生を受けた兵士 その先行量産型として四肢の成長を奪われ、代わりに機械の義肢を持つ彼女たち。 既に主力は交代し、次世代のクローン兵士にとって変わられている。 そんな彼女らに待つ運命は、死か後方支援。 最悪、その幼い肉体を欲のままに貪られるだろう。 そんな彼女たちは最後の任務として海上封鎖を行なっている。 要約すれば無補給の無支援での無人島生活… 四肢のメンテナンスすら行われず、朽ちてゆく仲間も何人もいた。 『君たち、ここにいたか。』 甲冑のような姿の人物が二人に近づいていく。 彼女たちが魔術の国のクローン兵士ならば、彼は鋼の国のロボット兵である。 彼女達同様、世代交代により旧型と化した彼も仲間と共に無人島に放り出された。 言わば同じ境遇の仲間である。
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