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「ま、なんだ。いいじゃないか、同性愛は。禁止されていることじゃないだろう?」
「黙れ。話しかけるなホモ」
「君は何を言ってるんだ」
「レズ=ホモなんだよ!ざけんな!くそぉおぉぉおぉぉぉ……ようやく常識ある人に出会えたと思ったらこれだよ!俺の周りにいる連中はホモかレズだらけじゃねぇか!」
「凄い確率だな」
「天文学的数字だがなァ!こんな場所にいられるか!俺は逃げるぞジョジョォー!」
「あ」
これ以上この空間にいるとおかしくなりそうだったので、俺はしっかりと飲み物を飲みほしてから逃げ出した。
もうこんな人生シャットダウンさせたい!
◇◇◇
「ドナドナドーナードーナー……」
「ああ、いたいた。探したよ」
「そのまま迷子になればよかったのにね……」
「酷いなぁ……ボクと君の仲じゃないか」
「キモいわぁ……」
ベンチに座って死んだ目をしていると、神楽が合流して俺の隣に座ってくる。
ああ……一難去って十難くらい来てる気がする……。
「……あのクソニートと何を話した」
「んー……色々と。ああけど、春からの出来事は知っている限り話したよ」
「ああそう……」
もう何もかもオワタ……これからマジでどうしよう。
なんだかイライラしてきた……何かのきっかけで、憂さ晴らしというか八つ当たりでこいつを殴っちまいそうだ……。
……帰るか。
「神楽……」
「ん?何だい?ああ、そう言えばお昼を食べるって言ってたね。うん、行こうか」
「……帰ろうぜ」
「うん……え?」
もう、帰りたい……こんなことになるなら、大会なんて参加しないで凍夜と一緒に負ければよかった。
そうすればバ会長が優勝して、秦城とウホッ♂男達のデート(笑)になっていたのに……。
「か、帰るって……まだ13時半だよ?久々の外じゃないのかい?もっと遊ぼうよ」
「確かに、ガチホモと一緒とはいえ久々のシャバだ……けど、それ以上に…………もう何も信じることができんのよ……」
「龍影君……」
もう、ね……周りを歩いている男グループとか女の子グループがホモやレズの集まりに見えてきてどうしようもねぇのよ……。
こんなことならあの学園……凍夜がいる部屋に戻った方が、ずっと楽だ……。
けどできることなら今すぐこの国から逃げ出したい……自由の国アメリカとかに逃げたいです、はい。
……恋愛も自由だったらどうしよう。
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