【私と彼は―――】

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***  もみもみ、お姉さんが私の頭皮を指圧する。 「ああー」  その刺激が心地よくて、体温が気持ちよくて。 私の喉から思わず声が漏れる。 その耽美な声音を例えるならそう、 「温泉に浸かったお父さんの第一声の見本みたいな声でてたよ。女子高生」 「ギャップ萌えを狙いました」 「どこの層に受けを狙ってるの?それ」 オゾン層、ですかね。 「最近学校はどう~?」 「楽しいですよ?」 「あなたいっつもそればっかじゃーん」 からからと楽しそうに笑うお姉さん。 「最近どういうことがあったかって聞いてるの」 うーん……。 「特には?」
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