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「そや、タマちゃん。連絡先もう一回教えて」
「は?どした?」
「ケータイ潰れた」
「ん?踏みつけた?その巨体で」
「巨体言うなーー!!チビスケタマコ!!」
「カチーーン。連絡先、教えへんしなーー!!」
タマちゃんは、あの日から何も変わらない。
何も変わらない所か、近くなってる気すらする。
お陰で、リナは、何も寂しくなかった。
むしろ、毎日が楽しかった。
そんなある日。
練習風景を見に来ていたタマちゃんが、珍しく手招きしてきた。
「どした?珍しいな。自分から呼ぶなんて」
「リナ、リナリナリナ!!」
「何????」
「ジャジャーーーン!!!」
「……」
「なんでしょう!!」
「指輪」
「ただの指輪ちゃうで!!」
タマちゃんは、凄く嬉しそうに報告してくれた……。
そう。婚約指輪を、貰ったのだと。
「……。彼氏、いたん???」
「ちょっと前にな。大学の先輩やった人やねんけど。飲み会でばったり再会!」
「へ、へぇぇぇ」
ええええ……。
嘘やろーー。
全然嬉しくないんやけどぉぉぉ。
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