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「お客様、私とどこかでお会いしましたか?」
「はい…もうすぐ3時ですね。外でお待ちしてます」
「…はい」
戸惑いはしたが気になったので返事を返した。
ミィーミィーミィー…
どこかでセミが鳴いている。
3時を少し過ぎた所でタイムカードを押した私、春夢は外に出た。
道を挟んで直ぐ側には陸橋があり、その陸橋下の柱の影に青年はいた。
「どうぞ」
私が近づくと、一言返した青年が車の助手席のドアを開ける。
「え、えぇ…」
(この人の顔、真っ赤だわ)
くすっと、春夢は笑みをこぼす。
何故かとても、親しみやすい。
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