プロローグ

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人生は常に『唐突』で溢れている。 事故や死、天災なんかがまさにそれで、僕らとは切っても切れないモノだ。 何でそんなに悪いことばかり羅列するのか? 理由は簡単だ。僕が『唐突』という言葉にあまりいい感情を抱いていないから。 だからこそ、この話はこんな言葉で始めたいと思う。 ――それは『唐突』に始まった。 「ここは……何処だ?」 鈍く痛む頭を抑えながら、椅子を蹴飛ばすように立ち上がって周囲を見渡す。 白を基調とした、モノトーンな色で統一された部屋だ。 余程の拘りなのか、小物に至るまで全て白と黒の物以外は何も見えない。 窓はなく、部屋に有るのは机とソファー、それから出ていくためのドアが一つきり。 こんな部屋に来るまでの経緯は、正直何の心当たりもない。 そもそも何処かに出掛けた覚えもないし、僕の部屋がいきなり変わってしまったと言うわけでもないだろう。 記憶が間違っていないなら、今日は学校が有った筈だ。 その後、家に帰ってから風呂に入った。ここまでは良い。 そのあとは布団に――布団?
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