刺客

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それでなくても私はブルーノの五倍以上年をとっているのだ。気にもする。 「ばかは放っておいてそろそろ行きましょ」 ねーとエメに言うとゴミを片付け、再び人混みの中に入る。ブルーノもついてきた。 石畳の道を歩き、宿屋の近道である路地を曲がる。少し歩けば表通りの喧騒が遠くなっていく。 更に奥へ行き、入り組んだ道を進む。 日が沈んで来たせいか道は薄暗い。 何度目かの角を曲がった時、私とブルーノは同時に足を止めた。 そして、後ろを振り返る。 「さっきから人の事を付け回しやっがって…誰だてめえ」 ブルーノがグルグルと喉を鳴らす。 視線の先にいたのは1人の男。中肉中背で此方を向いてニヤニヤと笑っている。 路地に入ってから…いや、その前からこの男は私達を付けているのに気が付いていた。 ただ道が一緒かと最初は思った。しかしここまでついて来られると怪しい。
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