得意な絵

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先生は、お手上げです。 クレオメを見ると、満足げに頷いていました。 先生は思いました。 「クレオメが幸せなら…、それで良いのかも…」 それほど長く話した訳でもないのに、ひどく長い時間を過ごした気分です。 クレオメは先生に言いました。 「ちゃんと、自分を描いたのです」 先生は、頷くことしかできませんでした。 その後は、当たり障りのない話しをして先生は帰っていきました。 両親はクレオメを「ベルガモットは素晴らしい」「スターチスは最高だ」と、褒めちぎりました。 クレオメは最高に幸せでした。
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